桐朋学園大学、同大研究科修了。二期会オペラスタジオ修了時に最優秀賞及び川崎静子賞、第4回藤沢オペラコンクール第1位及び福永賞受賞。その後渡欧を重ね、主にベルリンで研鑽を積む。
オペラの他、コンサートソリストとして国内外の著名指揮者・主要オーケストラと共演。これまでに、ミラノ、トリノ、ベルリン、ニューヨーク、香港、ベトナム、シンガポールより招聘を受るなど、数多の実演実績を誇る。
コロラトゥーラから中低音域までの広範な声域と共に、プログレッシヴな表現力と超絶技巧、類を見ないアンサンブル能力を有し、幅広いレパートリーで活動を展開。現代音楽の中に於いても作品の髄を掴む演奏で定評がある。
オペラでは、二期会公演『フィガロの結婚』スザンナでデビュー。その後、新国立劇場への度々の出演を含め、『ファルスタッフ』ナンネッタ、『ラ・ボエーム』ムゼッタ、『こうもり』アデーレ、『ヘンゼルとグレーテル』グレーテル、『スペインの時』コンセプシオン、『カルメル派修道女の対話』リドワーヌ等で好評を博す。
また、深い精神性を体現する歌唱は日本随一の存在感を放ち、作曲家細川俊夫からの厚い信頼を得て、2009年にサントリーホールサマーフェスティバルにて『班女』(三島由紀夫原作/ドナルド・キーン訳)の花子役日本初演を務めた。「最もイメージに近い花子」と作曲家自身に評され、東京3公演を成功に導いた後、トリノ、ミラノ公演でも多くの賞賛を受けた。同作は、2012年平田オリザによる新演出、2017年岩田達宗による新演出に於いても高い評価を得ている。
その他、細川俊夫作曲『リアの物語』リーガン役(2015年)、同『松風』アジア初演(2016年香港)でタイトルロールを担っている。
ベルリンにてコンテンポラリーダンスカンパニーを主宰する舞踏家、サシャ・ヴァルツ演出『松風』は、歌手にダンサーの一人としてアクロバティックに踊りながら歌うことを課す、オペラとコンテンポラリーダンスの融合を試みた、新しい可能性を提示する演出で世界的な話題となり、それを見事に具現化した半田の演技・舞・歌唱は大きなインパクトを残し、カンパニーからも賞賛を浴びた。
その後、能舞台を活用した岩田達宗演出の『松風』でも圧倒的な作品表出が評価されている。
2019年3月、≪ロシアにおける日本年≫の一環として日本外務省・マリインスキー劇場主催で行われた團伊玖磨『夕鶴』ロシア公演(ウラジオストク、サンクトペテルブルグにて、高関健指揮/東京シティフィル)において、主役つう役を全3公演務め、現地の観客から喝采を浴びた。
コンサートソリストとしては、モーツァルト「レクイエム」、フォーレ「レクイエム」、メンデルスゾーン「夏の夜の夢」、ラヴェル「シェエラザード」、マーラー「交響曲第4番」「千人の交響曲」、ヴェルディ「レクイエム」、オルフ「カルミナ・ブラーナ」、ベルク「初期の7つの歌」「葡萄酒」「ルル組曲」、バーバー「ノックスヴィル〜1915年の夏」等で、ブロムシュテット、インバル、ホーネック、メルクル、カリニャーニ、ゾルテス、エリシュカ、秋山和慶、尾高忠明、高関健、下野竜也、川瀬賢太郎ら著名指揮者のもと、国内外オーケストラと共演を重ねた。2014年、ニューヨークのオーケストラアンサンブルPerspectives Ensembleに招聘され、賞賛を浴びている。
近年では、細川俊夫「星のない夜」(メルクル指揮/NHK交響楽団)の日本初演。また、超絶技巧を要するリゲティ「ミステリー・オブ・ザ・マカブル」(川瀬賢太郎指揮/神奈川フィル)は、現代曲の壁を切り拓くパフォーマンスなどと絶賛された。映像配信でも広く紹介され、再演を重ねることとなった。
2012年にリリースしたファーストアルバム『Khôra-Niemandslied』は、数々の音楽雑誌等で特選盤として取り上げられた。
この他、映画『のだめカンタービレ』や劇団☆新感線の音楽制作に参加。
2014年には日本を代表するプログレッシブバンド「KENSO」のアルバムに参加、川崎クラブチッタにて行なわれた40周年記念ライブに出演するなど多彩な活動を展開。
上記の演奏活動と並行して、2005年から桐朋学園大学部門非常勤講師として後進の育成に尽力した。併せて、全国学校音楽コンクールや全日本学生音楽コンクールの審査員を務めている。
声のパフィーマーのコンディショニングをサポートする機関の創立を願い、2016年、日本を代表する音声専門医である駒澤大吾氏と共に「声のクリニック赤坂」及び、AKASAKA Voice Health Centerを開設・運営。職業パフォーマーのサポートに力を注いでいる。